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2015年06月19日

第2回 若手中小企業診断士シンポジウムレポート

社会を変える担い手になる! 若手中小企業診断士たちの取り組み

第2回若手中小企業診断士シンポジウム

 

全国から若手中小企業診断士が

「社会を変える担い手」を目指して集結!

 木伏氏挨拶(全体)400pix.jpg

 

企業の状態を診断し適切なアドバイスをする「中小企業診断士」(以下、診断士)。現在約2万人が有資格者であり、毎年約1,000名前後の診断士が誕生している。企業の経営全体を診るため試験科目は広範囲にわたり合格率は約4%(年により変動)の難関資格だ。


そんな診断士の有資格者、しかも原則資格取得5年未満の若手が全国から集まったシンポジウムが、去る6月13日(土)東京・品川の東京マリオットホテルで開催され、全国から約400名の診断士たちが集まった。


シンポジウムは木伏源太実行委員長の開会のあいさつに続き、惑星探査機はやぶさを開発した独立行政法人宇宙航空研究開発機構シニアフェローの川口淳一郎教授が「はやぶさの父が語る日本のモノづくり」というテーマで基調講演を行なった。川口教授は軽妙なトークで会場を沸かせながら、惑星探査プロジェクトのような「未来に挑戦する意義」を語った。


続いての事例紹介では、株式会社大塚商会 上席執行役員 大谷俊雄氏から、社内の診断士有資格者を中心として推進している新しいミッションステートメント構築プロジェクトの取り組みが紹介された。


分科会は3会場に分かれて復興支援から生まれる新ビジネスやクラウドファンディング、独立診断士の活躍など多彩なセッションが用意された。その中で、サイボウズ株式会社青野慶久社長の「日本に多様な働き方を根付かせる」は、いま中小企業の経営者が直面している大きな課題に対して、参考となる内容が多く含まれていたので簡単にご紹介したい。

 

分科会:「日本に多様な働き方を根付かせる」

 

サイボウズ青野社長 300pix.jpgサイボウズ株式会社

代表取締役 青野 慶久氏

 

サイボウズ株式会社(以下、サイボウズ)は企業のスケジュール管理や情報共有で利用されているグループウェアの開発提供で有名な会社だ。また、在宅勤務や副業もOKなど「多様な働き方で成果を上げている会社」としても注目され、青野社長自ら3回も育児休暇取得し“イクメン社長”」として名を馳せている。最近では、自分自身を成長させるために「育自分休暇」という退職後6年間は復帰可能な自由退職制度まで実施している。


働き方としては理想だが、どのようにすればこのような制度が運用できるのだろうか。不思議に思う経営者も多いのではないだろうか。


サイボウズは、かつて28%の高い離職率で残業・徹夜は当たり前の会社だったそうだ。採用と教育費用がどんどん増えていった。社長は仕事第一だったが社員は違った。それき気づいてからは「世界一のグループウェア会社になる」という企業理念のもと、さまざまな価値観に応えるために制度をどんどん足していった。結果、離職率は4%まで低下し、

社員の一体感は改革前以上に高まっているという。

 

多様な働き方を実現するポイント

●自分と全く同じ人間はいない、100人いれば100通りの価値観・働き方がある。

・・それを前提として制度を構築する。


●会社の経営理念を徹底し共有することで、

・・多様な働き方でもバラバラにならず一体感の強い会社となる。


●できない理由を探すのではなく、できるアイディアを出す。

・・成し遂げるのは経営者の強い意志でありそれが経営者としての仕事

 

新制度を定着させる企業風土改革

例えば「残業をゼロにする」という課題の場合、業務効率を上げるための

「ツール」や残業を禁じる「制度」を整えることはできる。

 しかし制度定着の大きな障害となるのは「社内評価」だ。

 

・・残業する人:  頑張った(プラス評価) ⇒ 業務効率が悪い(マイナス評価)    

・・残業しない人: 頑張らない(マイナス評価)  業務効率が良い(プラス評価)


・・というように評価が逆転しなければ、社員は定時退社を躊躇し、

新制度はいつしか形骸化していく。

残業しないことをプラスに評価する新たな企業風土が必要だ。

だが、社内世論を逆転することは容易ではない。

経営者の強い意志と理解を促進するための工夫が必要だ。

 

分科会の最後に、参加していた診断士から「多様化した人材が集まり、働き方も多様化した場合どのように社員を評価(昇給などの給与査定)するのか?」という質問が寄せられた。

それに対しての青野社長の答えは「市場に任せる」であった。


働き方が多様化してくると勤務時間や収益貢献などの従来の査定基準で社員同士を比較することが困難になってくる。そこで行き着いたのが『市場の評価』だ。

社員が転職するときにもらえる給与が市場評価となる。これは中途採用者を雇う場合にしている査定と同じである。スキルアップして自分の市場価値を高めることが評価される。競争相手は隣の席の社員ではなく、社外にいる多くの人々である。


一見センセーショナルに見えるサイボウズの取り組みだが、当たり前に制度改革を果敢にしてきた結果で、どの会社でも十分にできることである。少子高齢化時代の人事戦略として自社の多様な働き方を検討してみてはいかがだろうか。

 


<ロビー展示の模様>

ロビー展示 300pix.jpg

企業ブースや独立診断士のブースは活発なやりとりで賑わっていた。

 

このシンポジウムは組織が主催しているのではなく診断士たちの有志で行っているという。実行委員長である木伏源太氏に、開催の経緯や診断士の役割についてお話を伺った。

 


中小企業診断士のダボス会議(世界賢人会議)を目指して

 

木伏氏 300pix.jpg

第2回若手中小企業診断士シンポジウム

実行委員長 木伏 源太氏

 

●シンポジウムを開催の経緯は?

木伏:このシンポジウムは、20代の若手診断士からの『ダボス会議(世界賢人会議)』みたいな集まりをしたいという発案が基になり、昨年京都で第1回のシンポジウムを開催しました。その成功を受けて今回第2回目の開催となります。

今回は「社会を変える担い手になる!」をテーマに全国から資格取得から5年未満(後述)の若手診断士が全国から集まっています。


●若手診断士に限定している理由は?

 木伏:経験5年以上でも気持ちがフレッシュであればOKですよ!(笑)診断士の資格は登録後5年間で更新となります。その際に新しい知識の補充と実務に従事(5年間で30日以上)することが更新条件となります。

資格を無駄にしないためにも、診断士同士のネットワーク形成はじめスキルアップするための場として活用いただければと思っています。

 

●中小企業診断士の役割と活動について

 木伏:中小企業診断士の役割は企業を適切に診断し、企業が成長していくための助言を提供することです。

企業を総合的に診るため、マーケティング、財務、法務、運営管理、経営情報システムなど必要とされる専門知識は多岐にわたります。そのため複数の診断士がそれぞれの得意分野で連携することも多く、横のネットワークが豊富なのも診断士の特長です。また、勉強会も頻繁に開催されています。


診断士は税理士や社労士など他の有資格専門家に比較して、独立している診断士の割合が少なく、全体の約7割は会社に在籍する企業内診断士として活躍しています。企業内診断士は管理職など企業の要職についている場合が多く、ビジネスパートナーのような「人脈」としても機能することがあります。


●経営者の皆さんにメッセージをお願いします

木伏:まだ、中小企業診断士となじみのない経営者の方も多いかと思います。少子高齢化や企業環境が厳しさを増す中で、会社の将来をともに考え「社会を変える担い手として」最適なコンサルティングを提供致します。

ぜひ、中小企業診断士をご活用ください!

 

 

■自分の会社の価値を知り将来につなげる

 大量生産の高度成長から少量多品種の低成長時代になってかなりの時間が経過している。しかし、雇用については高度成長時代の仕組みが色濃く残っているのではないだろうか。

 

もはや成果を上げるために人海戦術をとることはできない。最小限の人員で高い収益を上げることが望まれる。そのためには多種多様な人間が、企業理念に共鳴して集まり斬新なアイディアを出し合い実現に向けて行動することである。硬直化した企業は滅び、柔軟にイノベーションを続けていく企業は発展していく。


人が健康に生きる上で「主治医」がいるように、会社も主治医として「中小企業診断士」の豊富な知識や経験、人脈を利用してみてはいかがだろうか。一度「企業診断」を受けてみるのも良いだろう。創業者自身も気が付かない致命的なリスクとなるような潜在課題が見つかるかもしれない。

 

 

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