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2013年08月23日

「2013年 中高齢層の賃金・処遇に関する調査」結果発表

改正高年法施行後も、大多数の企業は、定年年齢を「全員一律」に「60歳」

「2013年 中高齢層の賃金・処遇に関する調査」結果発表 


改正高年法施行後も、大多数の企業は、定年年齢を「全員一律」に「60歳」

「2013年 中高齢層の賃金・処遇に関する調査」結果発表 
改正高年法施行後も、大多数の企業は、定年年齢を「全員一律」に「60歳」
少子高齢化が進む中、今年4月から施行された「高年齢者雇用安定法」で、企業の定年を始めとした高年齢者の給与・処遇はどのように変化しているのだろうか?
民間のシンクタンク機関である産労総合研究所(代表・平盛之)が発行する定期刊行誌「賃金事情」(編集長・吉田貴子)では、60歳(定年)の前後を通じての賃金・処遇の実態を明らかにすることを目的に、「中高齢層(40?65歳)の賃金・処遇に関する調査」を実施しその結果が発表された。
それによると、多くの企業では定年年齢を「60歳」とし、雇用形態としては「嘱託・契約社員」がほとんどを占めている。また40-59歳の賃金は、毎年の賃金上昇幅が少なくなる「逓減型」が約3割(31.5%)で最多となっている。
定年以降の賃金の決め方は、「賃金の決め方は、「個人ごとに異なる」34.7%に対し、「一律に定年時賃金の一定率を減額」28.8%、「一律定額制」18.6%。賃金決定にあたっては「公的給付金の受給は前提としない」企業が44.5%で、大企業、中堅企業では5割に達している。
60歳以降の高年齢者の雇用課題は「職務配分(=高年齢者にどのような仕事をしてもらうか)」が最も多く、60.9%であった。次いで、「職場配置」46.7%、「高年齢者のモラール維持」41.2%、「若年層の雇用やモラールへの影響」38.0%などとなっている。
調査結果概要
1.調査要領
【調査名】 「2013年 中高齢層(40?65歳)の賃金・処遇に関する調査」
【調査時期】2013年5?6月
【調査方法】郵送によるアンケート方式
【調査対象】当社会員企業、全国1・2部上場企業、および過去に「中高年層の処遇と出向・転籍等の実態に
関する調査」「定年後の継続雇用制度の実態に関する調査」に回答のあった企業から任意抽出
した3,500社(各種団体含む)
【集計対象】締切日までに回答のあった279社。ただし、60歳代前半層の処遇については、
「該当者なし」とする5社を除いて集計。
2.調査結果概要
(1)定年の定めと60歳代前半層の社員の雇用形態
改正高年法施行後も、大多数の企業は、定年年齢を「全員一律」に「60歳」としている。
雇用形態としては「嘱託・契約社員」がほとんど
定年をどのように定めているかについては、「全員一律に設定」が9割超(図表1)。このうち、定年年齢を「60歳」に設定している企業が92.7%。
60歳代前半層(60?65歳)の社員の多くに当てはまる雇用形態としては、「嘱託・契約社員」が87.5%で最多(図表2)。
図表1 定年の定め方
グラフ
図表2 60歳代前半層の社員の雇用形態
グラフ
(2)40?59歳の賃金カーブ
毎年の賃金上昇幅が少なくなる「逓減型」が約3割で最多
賃金カーブの修正は、「基本的賃金で実施」が約8割
40歳代前半から50歳代後半までの社員の賃金カーブについて、図表3にある6つの型から自社の社員の多くに当てはまるものを選んでもらったところ、「逓減型」が31.5%で最多となった。これに続いて、「延長型」25.8%、「横ばい型」21.1%などとなっている(図表3)。
賃金カーブの修正・変更をどのように実施しているかについては、「基本的賃金で実施」81.1%、「賃上げで実施」18.4%、「諸手当で実施」9.0%などとなっている(図表4、複数回答)。
図表3 40?59歳の賃金カーブ
グラフ
図表4 40?59歳の賃金カーブを修正・変更する場合の実施項目(複数回答)
グラフ
(3)60歳代前半層の賃金の決め方
賃金の決め方は、「個人ごとに異なる」34.7%に対し、「一律に定年時賃金の一定率を減額」28.8%、
「一律定額制」18.6%
60歳代前半層の賃金の決め方としては、「個人ごとに異なる」34.7%、「一律に定年時賃金の一定率を減額」28.8%、「一律定額制」18.6%、「コース別に定額または定年時賃金の一定率で定める」16.8%など。「一律に定年時賃金の一定率を減額」する場合の減額率は、平均で36.1%となっている(図表5)。
何を基準に賃金を決めているかについては、「仕事内容」52.6%、「役割」40.9%、「能力」38.7%など(図表6、複数回答)。
図表5 60歳代前半層の具体的賃金の決め方
グラフ
図表6 60歳代前半層の賃金基準(複数回答)
グラフ
(4)60歳代前半層の賃金決定と年金・給付金の受給
賃金決定にあたって、「公的給付の受給は前提としない」企業が44.5%。大企業、中堅企業では5割に達する
2013年4月から老齢厚生年金の報酬比例部分の引上げが始まっており、60歳到達後も年金が支給されない期間が生じることとなった。今回の調査によると、60歳代前半層の賃金決定について「公的給付金の受給は前提とせずに独自に設定」する企業は44.5%で、大企業および中堅企業では5割に達した(図表7)。
なお、当研究所が2010年度に実施した「定年後の継続雇用制度の実態調査」では、今回調査と同一の設問に対し、「公的給付金の受給は前提とせず独自に設定」は38.4%であった(表中の「2010年」参照)。
図表7 60歳代前半層の賃金決定と年金・給付金の受給関係
グラフ
(5)ベースアップが実施された場合の取り扱い
今後ベアが実施されても、60歳以上の再雇用者には「ベアの適用なし」54.7%
アベノミクスによって、来春闘は、近年になくベア交渉に注目が集まるものと思われるが、60歳未満の正社員賃金についてベースアップが行われた場合、60歳以上の再雇用者の賃金についても、何らかの効果は生じるのだろうか。
この点については、全体では「再雇用者についてはベースアップはしない」が過半数を占めた。しかし、大企業では「とくに決めていない」(46.5%)が最多となり、今秋以降の景気動向等によっては検討がなされる余地もあると言えよう(図表8)。
図表8 正社員についてベースアップが実施されたときの再雇用者の取扱い
グラフ
(6)60歳代前半層に対する人事評価
60歳代前半層について「人事評価を行っている」企業は53.3%と約半数
評価結果は「賞与・一時金に反映」が6割、「月例賃金に反映」が4割
60歳代前半層について「人事評価を行っている」企業は53.3%(図表9)。
評価の内容としては、「業務達成度の評価」84.2%、「取組み姿勢・情意評価」76.7%、「能力評価」55.5%など(図表9、複数回答)。
また、人事評価を行っている企業に、評価結果をどのように処遇に反映させるかをたずねると、「賞与・一時金に反映させる」が最も多く58.2%、大企業では7割超であった。次いで、「月例賃金に反映させる」が43.2%となっている(図表10、複数回答)。
図表9 60歳代前半層の社員に対する人事評価実施の有無および評価の内容
グラフ
図表10 評価結果の処遇への反映(人事評価を行っている=100、複数回答)
グラフ
(7)高年齢者雇用についての課題
60歳以降の雇用で課題となるのは「職務配分」、「職場配置」、「モラール維持」など
高年齢者の雇用において課題となっている点をたずねると、「職務配分(=高年齢者にどのような仕事をしてもらうか)」が最も多く、60.9%であった。次いで、「職場配置」46.7%、「高年齢者のモラール維持」41.2%、「若年層の雇用やモラールへの影響」38.0%などとなった(図表11、複数回答)。
図表11 60歳以降の雇用についての課題(複数回答)
グラフ
<詳細はこちら>
「2013年 中高齢層の賃金・処遇に関する調査」 PDFPDF(3,323KB)
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1308/download/pr_1308.pdf
株式会社産労総合研究所
http://www.e-sanro.net/ 

 

少子高齢化が進む中、今年4月から施行された「高年齢者雇用安定法」で、企業の定年を始めとした高年齢者の給与・処遇はどのように変化しているのだろうか?


民間のシンクタンク機関である産労総合研究所(代表・平盛之)が発行する定期刊行誌「賃金事情」(編集長・吉田貴子)では、60歳(定年)の前後を通じての賃金・処遇の実態を明らかにすることを目的に、「中高齢層(40-65歳)の賃金・処遇に関する調査」を実施。その結果が発表された。


それによると、多くの企業では定年年齢を「60歳」とし、雇用形態としては「嘱託・契約社員」がほとんどを占めている。また40-59歳の賃金は、毎年の賃金上昇幅が少なくなる「逓減型」が約3割(31.5%)で最多となっている。


定年以降の賃金の決め方は、「賃金の決め方は、「個人ごとに異なる」34.7%に対し、「一律に定年時賃金の一定率を減額」28.8%、「一律定額制」18.6%。賃金決定にあたっては「公的給付金の受給は前提としない」企業が44.5%で、大企業、中堅企業では5割に達している。


60歳以降の高年齢者の雇用課題は「職務配分(=高年齢者にどのような仕事をしてもらうか)」が最も多く、60.9%であった。次いで、「職場配置」46.7%、「高年齢者のモラール維持」41.2%、「若年層の雇用やモラールへの影響」38.0%などとなっている。



調査結果概要


1.調査要領

【調査名】 「2013年 中高齢層(40-65歳)の賃金・処遇に関する調査」

【調査時期】2013年5-6月

【調査方法】郵送によるアンケート方式

【調査対象】当社会員企業、全国1・2部上場企業、および過去に「中高年層の処遇と出向・転籍等の実態に関する調査」「定年後の継続雇用制度の実態に関する調査」に回答のあった企業から任意抽出した3,500社(各種団体含む)

【集計対象】締切日までに回答のあった279社。ただし、60歳代前半層の処遇については、「該当者なし」とする5社を除いて集計。 



2.調査結果概要


(1)定年の定めと60歳代前半層の社員の雇用形態


改正高年法施行後も、大多数の企業は、定年年齢を「全員一律」に「60歳」

としている。雇用形態としては「嘱託・契約社員」がほとんど


定年をどのように定めているかについては、「全員一律に設定」が9割超(図表1)。このうち、定年年齢を「60歳」に設定している企業が92.7%。

 60歳代前半層(60-65歳)の社員の多くに当てはまる雇用形態としては、「嘱託・契約社員」が87.5%で最多(図表2)。

 

図表1 定年の定め方

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図表2 60歳代前半層の社員の雇用形態

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(2)40-59歳の賃金カーブ


毎年の賃金上昇幅が少なくなる「逓減型」が約3割で最多

賃金カーブの修正は、「基本的賃金で実施」が約8割


40歳代前半から50歳代後半までの社員の賃金カーブについて、図表3にある6つの型から自社の社員の多くに当てはまるものを選んでもらったところ、「逓減型」が31.5%で最多となった。これに続いて、「延長型」25.8%、「横ばい型」21.1%などとなっている(図表3)。


賃金カーブの修正・変更をどのように実施しているかについては、「基本的賃金で実施」81.1%、「賃上げで実施」18.4%、「諸手当で実施」9.0%などとなっている(図表4、複数回答)。


図表3 40-59歳の賃金カーブ

1308_03.jpg


図表4 40-59歳の賃金カーブを修正・変更する場合の実施項目(複数回答)

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(3)60歳代前半層の賃金の決め方


 賃金の決め方は、「個人ごとに異なる」34.7%に対し、「一律に定年時賃金の一定率を減額」28.8%、「一律定額制」18.6%


60歳代前半層の賃金の決め方としては、「個人ごとに異なる」34.7%、「一律に定年時賃金の一定率を減額」28.8%、「一律定額制」18.6%、「コース別に定額または定年時賃金の一定率で定める」16.8%など。「一律に定年時賃金の一定率を減額」する場合の減額率は、平均で36.1%となっている(図表5)。


何を基準に賃金を決めているかについては、「仕事内容」52.6%、「役割」40.9%、「能力」38.7%など(図表6、複数回答)。

 

図表5 60歳代前半層の具体的賃金の決め方

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図表6 60歳代前半層の賃金基準(複数回答)

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(4)60歳代前半層の賃金決定と年金・給付金の受給


賃金決定にあたって、「公的給付の受給は前提としない」企業が44.5%

大企業、中堅企業では5割に達する


2013年4月から老齢厚生年金の報酬比例部分の引上げが始まっており、60歳到達後も年金が支給されない期間が生じることとなった。今回の調査によると、60歳代前半層の賃金決定について「公的給付金の受給は前提とせずに独自に設定」する企業は44.5%で、大企業および中堅企業では5割に達した(図表7)。


なお、当研究所が2010年度に実施した「定年後の継続雇用制度の実態調査」では、今回調査と同一の設問に対し、「公的給付金の受給は前提とせず独自に設定」は38.4%であった(表中の「2010年」参照)。


図表7 60歳代前半層の賃金決定と年金・給付金の受給関係

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(5)ベースアップが実施された場合の取り扱い


今後ベアが実施されても、60歳以上の再雇用者には「ベアの適用なし」54.7%


アベノミクスによって、来春闘は、近年になくベア交渉に注目が集まるものと思われるが、60歳未満の正社員賃金についてベースアップが行われた場合、60歳以上の再雇用者の賃金についても、何らかの効果は生じるのだろうか。


この点については、全体では「再雇用者についてはベースアップはしない」が過半数を占めた。しかし、大企業では「とくに決めていない」(46.5%)が最多となり、今秋以降の景気動向等によっては検討がなされる余地もあると言えよう(図表8)。

 

図表8 正社員についてベースアップが実施されたときの再雇用者の取扱い

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(6)60歳代前半層に対する人事評価


60歳代前半層について「人事評価を行っている」企業は53.3%と約半数

評価結果は「賞与・一時金に反映」が6割、「月例賃金に反映」が4割


60歳代前半層について「人事評価を行っている」企業は53.3%(図表9)。


評価の内容としては、「業務達成度の評価」84.2%、「取組み姿勢・情意評価」76.7%、「能力評価」55.5%など(図表9、複数回答)。


また、人事評価を行っている企業に、評価結果をどのように処遇に反映させるかをたずねると、「賞与・一時金に反映させる」が最も多く58.2%、大企業では7割超であった。次いで、「月例賃金に反映させる」が43.2%となっている(図表10、複数回答)。

 

図表9 60歳代前半層の社員に対する人事評価実施の有無および評価の内容

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図表10 評価結果の処遇への反映(人事評価を行っている=100、複数回答)

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(7)高年齢者雇用についての課題


60歳以降の雇用で課題となるのは「職務配分」、「職場配置」、「モラール維持」など


高年齢者の雇用において課題となっている点をたずねると、「職務配分(=高年齢者にどのような仕事をしてもらうか)」が最も多く、60.9%であった。次いで、「職場配置」46.7%、「高年齢者のモラール維持」41.2%、「若年層の雇用やモラールへの影響」38.0%などとなった(図表11、複数回答)。


図表11 60歳以降の雇用についての課題(複数回答)

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<詳細>

「2013年 中高齢層の賃金・処遇に関する調査」 PDF(3,323KB)

http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1308/download/pr_1308.pdf


株式会社産労総合研究所

http://www.e-sanro.net/ 


 

 

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