コラムBOX

2013年09月30日

マネジメントに必要な法人税の基礎講座 【第5回】

税務調査の「お土産」とは?

マネジメントに必要な法人税の基礎講座

 

第5回 税務調査の「お土産」とは?

マネジメントに必要な法人税の基礎講座
第5回 税務調査の「お土産」とは?
税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO
株式会社エム・ソリューション代表取締役 
公認会計士、税理士 村形 聡
税務調査にあたって、昔から「お土産」という言葉が使われています。
「いやぁ、社長。このくらいの税金だったら、お土産だと思って払っちゃいましょうよ。」
「調査官も手ぶらで帰るわけにはいかないんですよ。少しお土産持たせましょうよ。」
多くの場合、顧問税理士がこんな風に使うわけです。
でも、「せっかく来たんだから、何か持って帰ろう」なんて、税務調査官は、そんな意地汚
い人達じゃありません。納税に誤りはないか、誤りがあれば是正をして正しい納税をさせよ
う。多くは、こういう使命に燃えて仕事をしている人達です。
それじゃあ「お土産」って、いったい何なのでしょう。
この際、はっきり言いましょう。「お土産」っていうのは、税理士の言い訳です。
自分が顧問として関与していながら、税務調査で間違いが見つかって、クライアントが余計
な税金を払わされるようなことになると、
「こりゃ、まずいな。ちゃんと見てなかったって思われるな。」
そんな逃げ腰な気持から、都合のいい「お土産」なんて言葉が使われるようになったんでし
ょう。「自分は悪くない」と言いたいものだから、「お土産」なんて、可愛い言葉にすり替
えているのです。
そこで、皆さんに、これだけは伝えておきたい。税務調査官に「お土産」を持たせるという
のは迷信です。正しくやっていたのなら、胸を張っていればいいのです。
申告是認といって、税務調査の結果、修正点がひとつもないという結論は珍しいものではあ
りません。修正点がひとつも無いのであれば、税務調査官だって、
「大変、よくやられてますねぇ。」なんて言いながら、和やかな笑顔で帰っていくものです
だから、「お土産」なんていう顧問税理士の都合のいい言い訳にまどわされないように注意
して欲しいと思うのです。
ところで、忘れられがちな話ですが、税の問題というのは、あくまでも「税法」という法律
の運用の問題です。だから、感覚や気分だけで疑わしきは罰するというような話は、あって
はならないと思っています。税の問題は、あくまでも、きちんとした証拠と法解釈理論で解
決していくべきです。
ところが、調査官の中には、そういうきちんとした考え方ができなくて、感覚的に物事を決
めようとする人も結構います。まぁ、性格みたいなものだと思いますが、これをやられると
堪りません。法治国家の崩壊ですよ。これは。
それなのに、顧問税理士まで感覚派だったりすると、もう、手が付けられません。なんとな
くとか、そんな気がするとか、そんな理由で税金を払わされます。
もう一度言いますが、税は法律です。法律に書いてないことまで守れないし、守って欲しい
ルールだったら法律に書いとけって話です。そういうしっかりとした考え方を持っていて、
会社のために戦ってくれる税理士と付き合いたいものです。
第6回へつづく

 

税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO

株式会社エム・ソリューション代表取締役 

公認会計士、税理士 村形 聡

 

第5回タイトル 300pix.png

税務調査にあたって、昔から「お土産」という言葉が使われています。

「いやぁ、社長。このくらいの税金だったら、お土産だと思って払っちゃいましょうよ。」

「調査官も手ぶらで帰るわけにはいかないんですよ。少しお土産持たせましょうよ。」

多くの場合、顧問税理士がこんな風に使うわけです。


でも、「せっかく来たんだから、何か持って帰ろう」なんて、税務調査官は、そんな意地汚い人達じゃありません。納税に誤りはないか、誤りがあれば是正をして正しい納税をさせよう。多くは、こういう使命に燃えて仕事をしている人達です。


それじゃあ「お土産」って、いったい何なのでしょう。

この際、はっきり言いましょう。「お土産」っていうのは、税理士の言い訳です。


自分が顧問として関与していながら、税務調査で間違いが見つかって、クライアントが余計な税金を払わされるようなことになると、「こりゃ、まずいな。ちゃんと見てなかったって思われるな。」そんな逃げ腰な気持から、都合のいい「お土産」なんて言葉が使われるようになったんでしょう。「自分は悪くない」と言いたいものだから、「お土産」なんて、可愛い言葉にすり替えているのです。


そこで、皆さんに、これだけは伝えておきたい。税務調査官に「お土産」を持たせるというのは迷信です。正しくやっていたのなら、胸を張っていればいいのです。


申告是認といって、税務調査の結果、修正点がひとつもないという結論は珍しいものではありません。修正点がひとつも無いのであれば、税務調査官だって、「大変、よくやられてますねぇ。」なんて言いながら、和やかな笑顔で帰っていくものです


だから、「お土産」なんていう顧問税理士の都合のいい言い訳にまどわされないように注意して欲しいと思うのです。


ところで、忘れられがちな話ですが、税の問題というのは、あくまでも「税法」という法律の運用の問題です。だから、感覚や気分だけで疑わしきは罰するというような話は、あってはならないと思っています。税の問題は、あくまでも、きちんとした証拠と法解釈理論で解決していくべきです。


ところが、調査官の中には、そういうきちんとした考え方ができなくて、感覚的に物事を決めようとする人も結構います。まぁ、性格みたいなものだと思いますが、これをやられると堪りません。法治国家の崩壊ですよ。これは。


それなのに、顧問税理士まで感覚派だったりすると、もう、手が付けられません。なんとなくとか、そんな気がするとか、そんな理由で税金を払わされます。


もう一度言いますが、税は法律です。法律に書いてないことまで守れないし、守って欲しいルールだったら法律に書いとけって話です。そういうしっかりとした考え方を持っていて、会社のために戦ってくれる税理士と付き合いたいものです。



第6回へつづく

<関連情報>

第1回 法人税の仕組みとは?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/02/1.php


第2回 税務上の「寄附金」とは?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/09/post-14.php

 

第3回 税金を追徴されるケース

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/17/-3.php

 

第4回 会社が税務調査官からどのように見られているのか

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/23/post-15.php

 

第5回 税務調査の「お土産」とは?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/30/-5-1.php

 

第6回 「取引価格」と「時価」とのギャップ

http://www.mng-ldr.com/column/2013/10/07/post-16.php

 

第7回 同族間の「取引価格」はどのように判断されるか?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/10/15/7.php

 

第8回 「低廉譲渡」という問題

http://www.mng-ldr.com/column/2013/11/11/post-17.php

 

第9回(最終回) タダで行われた取引が益金になる!?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/11/18/9.php

 


 <著者プロフィール>

村形氏写真.jpg 

村形 聡


税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO

株式会社エム・ソリューション代表取締役 

慶應義塾大学経済学部卒業。公認会計士、税理士。


大手監査法人にて銀行、証券会社、専門商社、製造業、ホテル業、建設業、ゴルフ場など幅広い分野にわたる会計監査に従事するかたわら、株式公開支援業務として様々な業種に対するコンサルティング業務にも従事。独立後は、「会社を元気にする税理士」として税理士業務を主軸としながら、ベンチャー企業の経営コンサルティング業務、M&A支援コンサルティング、企業のターン・アラウンドに関するコンサルティング業務、最近ではマーケティングに関するコンサルティングにも力を注いでいる。


税理士法人ゼニックス・コンサルティング

http://www.xenix.com/


村形聡氏ブログ

http://ameblo.jp/xenix/

 

最新刊「社長のための「非常識な会計」のルール」ご案内

http://www.mng-ldr.com/recommen/2013/09/09/post-18.php

 

PAGE TOP