コラムBOX

2013年09月23日

マネジメントに必要な法人税の基礎講座 【第4回】

第4回 会社が税務調査官からどのように見られているのか

マネジメントに必要な法人税の基礎講座

 

第4回 会社が税務調査官からどのように見られているのか

マネジメントに必要な法人税の基礎講座
第4回 会社が税務調査官からどのように見られているのか
税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO
株式会社エム・ソリューション代表取締役 
公認会計士、税理士 村形 聡
前回は、単純な処理ミスに対して重加算税をとられそうになった場合や、税務調査官に勘違いされて、租税回避行為のレッテルを貼られそうになった場合には、きちんと主張しないと損をするという話をしました。
取引の内容を税務調査官に疑われて、何か特別な脱税工作でもしているかのように糾弾され、嫌な思いをするケースも税務調査の現場では起こりえることです。
とりわけ、会社と役員との取引や、親族間取引、親会社と子会社との取引などでは、そのような誤解が起こりやすく困ってしまいます。
例えば、親会社が子会社から部品を仕入れている場合に、親会社の業績が悪化したから、仕入れ単価を下げさせたとしましょう。
これって、親子関係を利用した利益操作にも見えますよね。税務調査官は、そういうことに物凄く敏感です。
「あれっ、なんかやっているんじゃないの?」から始まって、
「利益操作。絶対やっている。」ってことになります。
もちろん、利益操作ってことになれば、これもまた租税回避行為ということになりますから、この値引き額については、子会社から親会社への寄附金と認定して子会社にドッサリ課税なんてことになりかねません。
でも、ここでじっくり考えてみましょう。業績が悪くなったらコストダウンするのは当たり前ですよねぇ。別に取引先が子会社でなくても、
「もうちょっと、まけてよ。」って言いますよね。だから、同じことを子会社にお願いしただけで、利益操作だなんて言われるのは、ずいぶんと乱暴な話だということになります。
この値引きは、他の取引先と同様にコストダウンの一環として交渉した結果によるもので、断固として利益操作では無いというケースもあるはずです。
それなのに、相手が子会社だというだけで、利益操作であると勘違いされやすいのは事実です。なぜならば、「そんな風に見えてしまう」からです。
なにしろ、親会社は子会社を支配しているわけですから、親会社に「やれ!」と言われてしまえば、子会社は言うことをきくしかありません。このようなパワー・バランスにもとづいて利益操作が行なわれるということは、十分に疑われるべきものなのです。
ですから、税務調査で特に気を遣いたいことは、税務調査官から「どんな風に見えるか」ということです。
あらかじめ「そんな風に見えるかも」と思って、やり方を工夫するとか、誤解を避けるための資料を整備しておくとか、反論の準備をしておくとか、そういうことが大事になるわけです。
とにかく、主張すべきことは、きちんと主張しないと損をするというのが、税務調査のセオリーです。
第5回へつづく

 

税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO

株式会社エム・ソリューション代表取締役 

公認会計士、税理士 村形 聡

 

第4回タイトル 300pix.png

 

前回は、単純な処理ミスに対して重加算税をとられそうになった場合や、税務調査官に勘違いされて、租税回避行為のレッテルを貼られそうになった場合には、きちんと主張しないと損をするという話をしました。


取引の内容を税務調査官に疑われて、何か特別な脱税工作でもしているかのように糾弾され、嫌な思いをするケースも税務調査の現場では起こりえることです。


とりわけ、会社と役員との取引や、親族間取引、親会社と子会社との取引などでは、そのような誤解が起こりやすく困ってしまいます。


例えば、親会社が子会社から部品を仕入れている場合に、親会社の業績が悪化したから、仕入れ単価を下げさせたとしましょう。


これって、親子関係を利用した利益操作にも見えますよね。税務調査官は、そういうことに物凄く敏感です。


「あれっ、なんかやっているんじゃないの?」から始まって、

「利益操作。絶対やっている。」ってことになります。


もちろん、利益操作ってことになれば、これもまた租税回避行為ということになりますから、この値引き額については、子会社から親会社への寄附金と認定して子会社にドッサリ課税なんてことになりかねません。


でも、ここでじっくり考えてみましょう。業績が悪くなったらコストダウンするのは当たり前ですよねぇ。別に取引先が子会社でなくても、「もうちょっと、まけてよ。」って言いますよね。だから、同じことを子会社にお願いしただけで、利益操作だなんて言われるのは、ずいぶんと乱暴な話だということになります。


この値引きは、他の取引先と同様にコストダウンの一環として交渉した結果によるもので、断固として利益操作では無いというケースもあるはずです。


それなのに、相手が子会社だというだけで、利益操作であると勘違いされやすいのは事実です。なぜならば、「そんな風に見えてしまう」からです。


なにしろ、親会社は子会社を支配しているわけですから、親会社に「やれ!」と言われてしまえば、子会社は言うことをきくしかありません。このようなパワー・バランスにもとづいて利益操作が行なわれるということは、十分に疑われるべきものなのです。


ですから、税務調査で特に気を遣いたいことは、税務調査官から「どんな風に見えるか」ということです。


あらかじめ「そんな風に見えるかも」と思って、やり方を工夫するとか、誤解を避けるための資料を整備しておくとか、反論の準備をしておくとか、そういうことが大事になるわけです。


とにかく、主張すべきことは、きちんと主張しないと損をするというのが、税務調査のセオリーです。


第5回へつづく


<関連情報>

第1回 法人税の仕組みとは?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/02/1.php


第2回 税務上の「寄附金」とは?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/09/post-14.php

 

第3回 税金を追徴されるケース

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/17/-3.php

 

第5回 税務調査官のお土産とは?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/09/30/-5-1.php

 

第6回 「取引価格」と「時価」とのギャップ

http://www.mng-ldr.com/column/2013/10/07/post-16.php

 

第7回 同族間の「取引価格」はどのように判断されるか?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/10/15/7.php

 

第8回 「低廉譲渡」という問題

 http://www.mng-ldr.com/column/2013/11/11/post-17.php

 

第9回(最終回) タダで行われた取引が益金になる!?

http://www.mng-ldr.com/column/2013/11/18/9.php

 


 

<著者プロフィール>

村形氏写真.jpg 

村形 聡


税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO

株式会社エム・ソリューション代表取締役 

慶應義塾大学経済学部卒業。公認会計士、税理士。


大手監査法人にて銀行、証券会社、専門商社、製造業、ホテル業、建設業、ゴルフ場など幅広い分野にわたる会計監査に従事するかたわら、株式公開支援業務として様々な業種に対するコンサルティング業務にも従事。独立後は、「会社を元気にする税理士」として税理士業務を主軸としながら、ベンチャー企業の経営コンサルティング業務、M&A支援コンサルティング、企業のターン・アラウンドに関するコンサルティング業務、最近ではマーケティングに関するコンサルティングにも力を注いでいる。


税理士法人ゼニックス・コンサルティング

http://www.xenix.com/


村形聡氏ブログ

http://ameblo.jp/xenix/

 

最新刊「社長のための「非常識な会計」のルール」ご案内

http://www.mng-ldr.com/recommen/2013/09/09/post-18.php

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